霊と金―スピリチュアル・ビジネスの構造

霊と金―スピリチュアル・ビジネスの構造 (新潮新書)

霊と金―スピリチュアル・ビジネスの構造 (新潮新書)

スピリチュアル・ビジネスを社会学的に分析する本。
霊感商法の手口や、スピリチュアル見本市の取材などを通じて、なぜ日本人がスピリチュアルなものを求めるのか、なぜそれが商売になるのかを考える。

ビジネスとしての手口の巧みさもあるけれど、
現代日本にスピリチュアルな癒しの需要があるのも確か。
明らかな精神病や、肉体的な傷だったら専門家に見てもらえば良いのだけれど、
なんとなく不安、とか、いまいち気分がすぐれない、といった病状は、誰も診察してくれない。
というか、そういうことは友達や家族に訴えて、気にかけてもらうだけで治ったりするのだけれど、友達や家族がいない人、強い関係が結べていない人はどうすれば良いのか。

という需要に対して、温泉とかペットとか癒し系のビジネスと、ヒーリングとかハンドパワーとかスピリチュアル系のビジネスが大挙して押しかけているのが現状。

カネでは解決できないし、診察しても数値化できない、人間の微妙な不調をどうすれば良いのか。
宗教はそういうことにこそ力を発揮できるはずなんだけど……
資本主義の中でどうやってそれを実現しようかと考えると、難しい。



余談だけど、一冊の本の中でスピリチュアルビジネスと悪徳宗教団体と癒し系ブームという3つのトピックが入り交じっていて、すごく感想の書きにくい本だった。
それぞれで一冊ずつ読みたい。