私の身体は頭がいい

私の身体は頭がいい (文春文庫)

私の身体は頭がいい (文春文庫)

 内田樹が、合気道能楽とも絡めつつ語る身体論。

「ウチダの身体」は、「ウチダの頭」よりはるかに頭が良い。
 恐ろしいほど賢い。
 これは自信を持って断言できる。
 頭が理解できないことでも身体が理解できる。というのが私の特技である。

 こう豪語する内田先生は、バカに近づくと身体が「ぴっぴ、こいつバカだよ。ぴっ」と教えてくれると主張している。

 道場に入門したので、どうしても合気道部分が気になる。
 合気道はよく、「相手の力を利用して投げる」と言われるけど、内田先生に言わせるとそれは間違いである。

 合気道は、天下無敵を目指す武術であり、「相手の力」というものを想定しない。
 天ノ下ニ敵無シなら、「相手」も「相手の力」も存在しないからね。
 ではどうするのかというと、「相手の力」とは、贈り物であると考える。

 目の前の人物が殴りかかってきたら、その「贈られた運動ベクトル」をありがたく受け取る。(具体的には、その拳をそっと握る)
 そうすると、「自分」と「相手」は、四本足で頭が二つのキメラ的生物に変わる。
 その時、自分とか相手とかという区別は消滅し、あとには敵意も害意も保たない、ただのキメラが残る。
 かくして天下無敵はなしとげられる。

 らしい。
 分かるような、分からんような。
 ぼくの頭はバカなので、よく分からない。
 故に身体で覚えようということで、明日は合気道の初稽古に行って来ます。どきどき。