心を豊かにする菜根譚33語

古代中国の人生訓集、菜根譚から33語を抜粋して熱く語る。
先日、NHKの「100分de名著」で菜根譚の回を見てから気になっていたので読んでみる。読書会の課題本。

菜根譚の清言は、さすがにどれも使いやすいというか、滋味豊かというか、なかなかに渋いものである。

「人に交わるときには、わが恩恵に感謝されることを求めてはならない。恨まれなかったら、それがすなわち恩恵だ」
「友人と交わるには、少なくとも三分がたの義侠心を持ち合わせていなければならぬ」
「花は半開の5分咲を見、酒は微酔のほろ酔い加減に飲む、この中になんとも言えなぬよい趣があるのである」

仏教とかの「執着を離れる」的な思想が、心理学的、処世術的なものとうまく融合しているように思う。
日頃、本で読んだり、稽古で聞いたりしていることを実生活で活かすには……という、やや具体的になった例が挙げられている。これは使える。

また、著者の解説も面白く、清言について熱く語りつつ、古今の名言を引いて「この人もこう言っている」的な、おそらく著者が好きな人の言葉を集めたであろう感じで、著者のテンションの高さが伝わってきて素敵。
2014年の本なので、意外と時事ネタも取り込んでおり、「今でしょ!」を盛り込んで来たりと、中国古典とのコラボレーションの妙が楽しめる。